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seemoreglass’s diary

読んだ本の引用、好きな作品の紹介

【あらすじ】W・W・ジェイコブズ「猿の手」(柴田元幸訳)

ホワイト氏はある晩やってきた客からミイラみたいに干からびた「猿の手」をもらう。これを右手で持ってかざし願いごとを口にすると、その願いが叶うのだと言う。半信半疑のままこのまじないの品をかざして「我に二百ポンド与えたまえ」と言ったが、その場では何も起こらなかった。翌日、息子が仕事中に亡くなったと聞かされ、補償金として二百ポンドが支払われた。ホワイト夫妻は悲しみにくれながら暮らしていたが、しばらく経ったある日、妻が猿の手のことを思い出す。妻に命じられてホワイト氏は二つ目の願いごとを口にする。
「息子を生き返らせたまえ」
やがて、玄関でひっそりとしたノックの音が鳴った。妻は息子が戻ってきたものと思い玄関に向かうが、夫は立ちはだかって止めた。しかし、妻は夫の制止を振り切って玄関へ急ぐ。夫は猿の手をかざし、最後の願いを口にする。ノックの音は止んだ。ドアが開く音が聞こえ、それから妻の失意と悲嘆の叫び声が響いた。門扉まで飛び出していくと、「向かいでちらちら点滅する街灯が、静かな人気のない道路を照らしていた」。