seemoreglass’s diary

読んだ本の引用、好きな作品の紹介

孤独で辛いと思ったときに本があればいいのだと(俺が)自分に言い聞かせるためのメモ

ドン・ウィンズロウ『ストリート・キッズ』

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

読書はすてきだった。読書はすばらしかった。本を読んでいれば、寂しさとは無縁でいられた。寒気も恐れも感じられず、いつも誰かがそばにいるように思えた(p.144)

日下三蔵「虚構こそ、わが人生」

文学ムック たべるのがおそい vol.1

文学ムック たべるのがおそい vol.1

 江戸川乱歩の「うつし世は夢 夜の夢こそまこと」ではないが、本を読んでいないときの自分が「表」の人生を生きているとするなら、本を読んでいるときには「裏」の人生を、しかも一冊ごとに違った人生を生きているのだ。
 この「二重生活」はたまらなく魅力的で、高校生になって古本屋に足を踏み入れるようになるころには、本を読むことそのものが人生の目的になってしまっていた。人並みの幸福は手に入らないかもしれないが、本を読む愉悦がそれを補って余りあるだろう、という覚悟が出来た。(日下三蔵「虚構こそ、わが人生」p.72)

宮内優里「読書」 (feat. 星野源)


宮内優里 / 読書 (feat. 星野源)

扉開けて 紙の中へ
僕は友達がいる 別の世に
さあ進め進め指が作る
夢は光を超える
始まりはここから*1

扉開けて 紙の中へ
僕には妻がいるの 別の世に
さあ捲れ捲れ指が作る
夢は光を超える
いつの日もここから

ワーキングホリデー

ワーキングホリデー

友達も妻も本の中にいれば現実にはいらないよねー

【音楽】2016年4月に聴いたものその3――メロウ&ファンキー

Brandon Coleman

SELF TAUGHT [帯解説・ボーナストラック1曲収録/ 日本独自企画 / 国内盤] (BRC492)

SELF TAUGHT [帯解説・ボーナストラック1曲収録/ 日本独自企画 / 国内盤] (BRC492)


Pinot feat. Brandon Coleman - "Moon Butter"

Butcher Brown

All Purpose Music [日本語解説つき]

All Purpose Music [日本語解説つき]


Butcher Brown - Forest Green - live at the Torch Club

The Procussions

Up All Night

Up All Night


The Procussions - Mr. J Warm Up

【音楽】2016年4月に聴いたものその2――超絶技巧系

コメントは気が向いたらするかもしれない(しないかもしれない)。

山中千尋

モルト・カンタービレ

モルト・カンタービレ


Chihiro Yamanaka - Flight of the Bumblebee

Area

Caution Radiation Area (Jewelcase)

Caution Radiation Area (Jewelcase)


Cometa Rossa - Area

Avishai Cohen

Gently Disturbed

Gently Disturbed


Avishai Cohen - Eleven Wives

【音楽】2016年4月によく聴いたものその1――アリゾナ砂嵐または怪獣咆吼系

Apple Musicを始めて気になるものを片っ端からマイミュージックに追加して聴いているのだが、収拾がつかなくなっているのでメモ代わりにブログに書いておく。
YouTubeへのリンクを大量に貼ると重くなるので何回かに分けます。まずはアリゾナ砂嵐または怪獣咆吼系のものを。このネーミングについては下記の本を参照のこと。というか聴けばわかります。

Hannibal Marvin Peterson

Hannibal

Hannibal

  • Hannibal Marvin Peterson
  • ジャズ
  • ¥1100


Hannibal Marvin Peterson - Soul Brother (In Dedication To Malcolm X)

本当はこっちのアルバムの方がよく聴いているのだが(特に1曲目)、動画が見つからなかった。

ハンニバル・イン・ベルリン

ハンニバル・イン・ベルリン

1曲目は、トリルではじまる無伴奏ソロのオープニングから、とにかくハンニバルが吹いて吹いて吹いて吹いて吹いて吹いて吹き倒す。これを、ワンパターンだとか大味だとか一本調子だとかいうやつは馬鹿である。ものごとにはこれ以上やっては周囲から頭がおかしいと思われると限度というものがあるし、物理的な制約もある(唇がバテるとか)はずなのだが、そういったことを超えてしまっているのがこのころのハンニバルの演奏なのだ。*1

【引用】土方正志『震災編集者』

震災編集者:東北の小さな出版社・荒蝦夷の5年間

震災編集者:東北の小さな出版社・荒蝦夷の5年間

被災地と本。あるいは被災者と本。これは実はこの災害列島に暮らす者にとって意外と重要なテーマなのではないか。…打ちのめされた人たちが立ち直るためのひとつのきっかけとなる力を、本は持ってやしないか。生活再建のためのハウツー本だって要る。落ち着かぬ気持ちを鎮めてくれる文学作品もある。厳しい現実からひととき逃れさせてくれる娯楽だって被災地には欠かせない。きっとこれは神戸と仙台だけではない。これからの、未来の被災地でも「あの光景」はおそらくは繰り返される。(115)

各地の被災者が、被災を経験した人たちが繋がり、語り合い、知恵を出し合えば、実のある「復興」を現出させることができるのではないか。被災地の、被災者のネットワークは、次なる被災地と被災者のためのなにかを生み出せるのではないか。これからのこの列島に生きる私たちには普遍的な「被災の思想」が、きっと必要になる。今日を安全に平和に過ごすあなたが、明日の被災者なのかもしれないのだから。(119)

【引用】田口幹人『まちの本屋』/伊藤清彦『盛岡さわや書店奮戦記』

まちの本屋 知を編み、血を継ぎ、地を耕す

まちの本屋 知を編み、血を継ぎ、地を耕す

本を取り扱うという意味において、本屋と図書館が並列で論じられることがあります。しかし僕は、図書館があるから本屋がダメになるという論調には同調できません。本屋と図書館の役割は違うはずだからです。今こそ両者の役割を考え、本の未来に向かって協力すべき時期なのだろうと思います。(48)

本屋としてはこの一冊(売れていなくてもあえて在庫に入れる、「書籍の棚をつくるときに、中心となる一冊」)にこだわりたいし、こだわるべきだと思っています。これがないと締まらない、という一冊がある。見に行ったとき、ああ、これがあるとやっぱりいいよね、と思える一冊。これに何を選ぶかで、本屋の色は変わってきます。(71)

伊藤清彦(田口さんの恩師)のこの本にも似たようなことが記載されていたので引用。

盛岡さわや書店奮戦記―出版人に聞く〈2〉 (出版人に聞く 2)

盛岡さわや書店奮戦記―出版人に聞く〈2〉 (出版人に聞く 2)

そのジャンルの効き目の本(「各ジャンルで絶対においてなければならない本」)があって、それを中心にして他の本が派生し、その著者にまつわる本なども並んでいくようになる。これが棚づくりのセオリーである…(158)

【引用】倉橋由美子の罵倒芸(『最後の祝宴』より)

最後の祝宴

最後の祝宴

倉橋由美子罵倒芸が堪能できるエッセイより。

これから江藤淳さんにむかって突如罵詈雑言をならべるのは、生意気で憎らしい男の子にむかって女の子が「いィーだ」といって唾を吐くのと同じことで、他意はありません。江藤さんはその丈夫な唇に唾液をためてしゃべりまくることを商売としていらっしゃるようですが、その飛沫がときおりわたしの顔にも散りかかるのははなはだ迷惑なものです。しかも弱い女の子だとみていい気になっておられるふしがあるからには、いつまでも無礼をかさねるままにしておくことはできない、そのうちこちらも唾を吐きかえしてやりましょうという気にもなるのです。(「批評の哀しさ 江藤淳さんに」p.170)

どうやらこの批評家は先天的に「詩人」を欠いた畸形児で、おまけにユーモアというものもまるでご縁がないものとおみうけいたします。それというのも江藤さんの批評精神がじつは自分を優越感の高みへとおしあげるポンプにすぎず、対象とつきあい対象をよくみるという余裕がないからでしょう。(同上、p.172)